公共部門におけるデジタル・トランスフォーメーション
ServiceNow セールス・ディレクター Alex Osborneとのインタビュー
世界中の政府がデジタル・トランスフォーメーションプログラムやクラウドコンピューティング、それらを支えるモバイル中心のテクノロジーを採用しようと苦労しています。そこでServiceNow英国公共部門セールス担当ディレクターAlex Osborneに、公共部門のデジタル・トランスフォーメーションの現状について、 公共部門のデジタル革命に影響を及ぼす組織の姿勢や文化について広い角度で聞いてまいります。
Service Matters (このBlogの執筆者):
あなたがご存知の政府省庁では、デジタルテクノロジーの採用や導入、既存業務の移行はどれくらい進んでいますか?
Alex Osborne: デジタル・トランスフォーメーションに関する動きが英国でも始まったことは確かです。税務局と運転免許局は、現在市民が利用できる有効なデジタル・セルフサービスの例としてよく紹介されています。しかし、他の産業と比較した場合、これらの事例はまだまだ未成熟だと言えます。
日々利用するiPhone、UberやAmazonなどの「破壊的サービス」の体験を通じ、市民の期待が高まっているのを見ると、公共部門のデジタル・トランスフォーメーションに対する要望はますます強まるだろうと思われます。最終的には、税務から医療、地方自治体サービスまで、市民の生活のすべての側面を網羅した、単一ポータルを通じてアクセスできる、すべての政府機関にわたる究極の統合デジタル・エクスペリエンスに進化していくのだろうと思います。
Service Matters:
英国政府内にテクノロジーに反発するような感覚はあると思われますか?
Alex Osborne:
そのような感覚があるとは思いませんが、政府機関にはデジタル・トランスフォーメーションを着実に遂行しサービスとして提供していく能力が不足しています。 これはデジタルタレント(デジタル領域に関する優れた才能)の欠如と、従来のシステム技術の大部分を引き続き運用しているという2つの制約要因によるものです。 しかし、これは公共部門に特有のものではなく、真新しい技術が実現する様々な可能性を模索する中で、英国のすべての産業界でこのような混乱が起きているのです。
Service Matters: 省庁はデジタル・トランスフォーメーションの道をどこから始めるべきでしょうか?
特定のデータタイプ、特定のアプリケーションワークフロー、特定の運用プロセスなどを考慮する必要がありますか? それとも、既存技術を現場レベルでどのように活用しているか調査するところから始めるのがよいでしょうか?
Alex Osborne:
デジタル・トランスフォーメーションに向けた取り組みを続けていくためには、これまで行われてきた技術投資の内容、またこれまでに達成された目的などを理解する必要があります。 これまでは、長期的なアウトソーシング関係の結果、こういった内容を理解することが困難でした。 政府省庁は、このような状況を変えていく意向を文書化することで、デジタル・トランスフォーメーションに関する戦略および方針を主体的に管理することができるようになり、将来の事業運営を支える実績のあるクラウドコンピューティングベンダーに投資判断を下すことができるようになります。
Service Matters:
これらの政府省庁がデジタル・トランスフォーメーションにむけて進むにあたって、現時点不足している技術、またそのギャップレベルについてどう考えますか?
Alex Osborne:
マクロな視点から見ると、英国政府は、フィンテックやスタートアップのユーティリティブローカーといったデジタルタレントを、どうやって政府官庁のデジタライゼーションのような収益的な魅力の乏しい領域に惹きつけるか、という課題を抱えています。私見ですが、デジタルタレント確保のために、新卒やインターンシップを活用する堅牢なプログラムが極めて重要であり、こういったパートナー・エコシステムがデジタル・トランスフォーメーション実現への歩みを確実なものにしてくれると考えています。
Service Matters:
今日の公共部門におけるデジタル・トランスフォーメーションを妨げるている主な要因は何だと考えますか?
Alex Osborne:
デジタル・トランスフォーメーションによってもたらされる恩恵は非常に大きいとわかっていますが、かたや既存レガシーシステムの複雑さやIT運営に関する負債の大きさを考えると、「では次に何をすべきか」ということが重要な課題になります。たとえば迫りくるBrexitの未知の課題と相まって、公共部門の多くは事業計画の優先順位を見直さざるを得ないのではないでしょうか。
Service Matters:
今や政府運営の広い範囲でITがいかに重要になっているか理解されているのでしょうか?
Alex Osborne:
生産性を向上させ、効率的な業務運営を可能にする技術を採用している民間部門の事例は数多く紹介されています。公共部門はまだまだこういった分野に関する認識が低く、これらの組織から学ぶことが必要です。その一環として、民間部門で実績を積んだ人々が主要な政府機関でIT部門の上級役を務めていますが、最近でいうと内務省や英国歳入税関庁の事例があげられます。
これらの人々の役割のひとつが官公庁における変化を推進することだと考えれば、今後英国公共部門のデジタル・トランスフォーメーションが着実に進んでいくのではないかと考えられます。
(2018年6月5日 ServiceNow Blog:オリジナルのBlogはこちら)
https://www.servicenow.com/community/japan-blog/%E5%85%AC%E5%85%B1%E9%83%A8%E9%96%80%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB-%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3/ba-p/2272704